勇パル4人合同
朝 昼 晩 と あときのう
 
 
 
 
 
今 が 過去 になるたびに
 
もっと、あなたが好きになる。
 
 
 
 
■頒布スペース
46-b そうさオイラは変態さ
 
■頒布価格900円
※18
 
購入の際には
免許証●学生証●保険証●パスポート
など、年齢確認が出来るものをお持ちください。
 
 
 
■サンプル
 
 
「なんか、口から紅いものがたらたら落ちていくと色っぽいね」
「……どうして」
こぼしたりするのはお行儀が悪いから、ヤマメやキスメとご飯を食べるときは口酸っぱく注意する私としては。
齧るたびにたらたらこぼれてしまうこの果実は、あの二人の前では絶対に食べてはいけないと誓わせるものだった。
美味しいけど。美味しいけど、こんな食べ方じゃまるで。
そう考えて、その思考の種をぶつりと切った。概念を具現にしてしまったら不愉快だから。
勇儀は少しうーんと唸った後、明るく笑いながら言った。
「ひとを、たべているみたいだから。かな」
鋭い翡翠が輝いて、かっと開くは鬼の眼。紅く伝う水の奥から光る白は牙か。
刹那の狂気に似た波は、荒立つことなくすぐ凪ぐ。
ひとをたべているみたいだから、なんて。
 
…柘榴…
 
 
 
「なぁんだ、祝言じゃなかったんですかい」
「え」
「いやあ、二人でここにいたから、俺らはてっきり。……つーか、まだなんですか」
「姐さんのことだから即日かと思ってたのに」
「まさかまだモノに出来てないとか」
「俺にもまだ勝機があるってことか」
「意外とヘタレだったんですね」
 
杯を干す間に言葉が方々からぽんぽんと飛んでくる。好き勝手言ってくれるな、こいつら。しかもにやにやと楽しそうに。
私は周囲をじろりと見まわして、きっちり釘を刺しておく事にした。
 
「パルスィはモノじゃないが私のものだよ。勝機も何もくれてやらん。あとヘタレって言った奴。今日が終わるまで酒抜きな」
「ええっ? そりゃねえよ、姐さん!」
「言い訳無用。没収」
 
…ハッピーエンドのその向こう…
 
 
ぱちりぱちりと大きくまたたいて、睫毛を半分だけ伏せた。勇儀が、ゆるりと伸びあがる。翠の宝石に手繰られて、釣られる魚のように、パルスィが敷いた軌道に乗ってくる。
尚も何か問いたげな、間抜け面に微笑んだ。
「かわいく、して?」
 
開いて欲しいなら。
甘えて欲しいなら。
可愛くなって欲しいなら。
欲して欲しいなら。
 
勇儀にとってパルスィがこの世界にただ一人だと、力の限り囁いて、思い知らせて、欲しい。
 
…ゆめ うつつ…
 
きのう
 
「今のあなたをこんなに虜にするなんて、妬ましい」
昨日の自分にすら嫉妬して。
「パルスィ…」
 
…Sugerless GiRL…
 
 
■参加者一覧
 
◎あとき(表紙・漫画)
アトキンソン
 
○樽川朝人(小説)
朝の月
 
○紺碧(小説)
ざっきちょう。
 
○望月七星(小説)
そうさオイラは変態さ

 

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